教えて!歯医者さんのあれこれ 18号
Q1.歯医者さんのオススメの歯ブラシ・歯磨き粉ってありますか?
A.目的によって硬さや大きさが違うので目的に合ったものを選ぶこと。歯磨き粉に頼りすぎるのも禁物です。
市販の歯ブラシでも十分ですが、満足に磨けるものがあまりないと感じます。特に毛が硬いと、歯ブラシにより歯が削れたり、歯ぐきが傷つく原因にもなります。歯ブラシの毛を軽く指で押して曲がるくらいがいいと言われていますが、柔らかすぎても汚れが取れないので、ちょうどいい硬さを歯科医師や衛生士に教えてもらうといいでしょう。歯周病予防なのか虫歯予防なのか目的に合ったものを選んでください。
また、歯磨き粉の成分は一般向けに売られているものと歯科医院で売られているものとでは少々異なるようですが、大差ありません。しかし歯科医院で売られているものには研磨剤が入っていないものが多いということです。歯磨き粉を変えたから歯周病や虫歯が治った!というのはあり得ません。歯周病はきちんとした歯磨きの仕方と治療。虫歯も同様です。歯磨き粉に過度な期待は禁物です。
Q2.60歳を超えた母。奥歯は入れ歯で、残った歯が動いてきたようですが総入れ歯にした方が良い?
A.答えはいいえ。総義歯になると、噛む力は低下します。
ものを噛む力は天然歯を100%とすると義歯は30%くらいと言われています。噛む力が低下すると姿勢や顔の形、消化器や他の臓器、全身にも影響していきます。うまく噛めないと食べ物がそのまま胃に行くので消化不良になりますし、噛む力がうまく伝わらないと顔の筋肉や周囲の筋肉も緩んできます。また歯が食いしばれないため、力が出ないようになってしまします。お口の中の状態がよくわかりませんが、歯が残っているのであれば最大限その歯を残す努力をするべきです。歯が動くのであれば固定したり歯周病や根の治療をしていけばいいと思います。
Q3.歯石とりに行きたいと思いますが・・・怖くて行けません。痛くない方法ってありますか?
A. 機械の強さを調節してもらうか、麻酔をしてもらうと比較的楽にできると思います。
歯石をとるのにも段階があります。表面上の歯石、歯ぐきの上の部分についている歯石をとる場合は、しみる程度で済むと思います(個人差はあります)。歯ぐきの下にある歯石をとる時は、通常麻酔をしますので施術中は痛みもあまりないかと思います。
歯ぐきから血がでるのは、歯ぐきを傷つけているからではなく、歯石によって歯ぐきに炎症がおこり、その反応で出血しているのです。歯石をとるとその下にあった歯ぐきは炎症が起きていますから、触れなくても出血します。血だらけになるのは歯石をとっていなかったからです。
痛みについては、歯石をとる機械の強さを調節してもらうか、麻酔をしてもらうと比較的楽にできると思います。麻酔も注射のものではなく、表面麻酔だけでも効果があると思います。お近くの歯科医院でご相談ください。
教えて!歯医者さんのあれこれ 17号
Q1.最近、歯茎の痩せが気になります。このままだと抜けてしまうのでは?
A.将来的に必ずしも歯が抜けるわけではありませんが、早めの受診をお勧めします。
「歯ぐきの痩せ」ということは、「歯ぐきが下がっている」ということでしょうか?歯がぐらついていないのであれば、歯周病は落ち着いていると考えます。原因としては、ブラッシングの圧力が原因かと思われます。特に犬歯などは力がかかりやすい場所にあるので歯ぐきが下がりやすいです。歯科医院でのブラッシング指導を受けられてはいかがでしょうか?もしかすると、歯周病の進行の場合もありますので、検査を受けられることをお勧めします。
また、ほかの部位と比べて異常にかみ合わせが強いと、その歯だけ歯ぐきが下がることがあります。これはかみ合わせの調整が必要ですので歯科医院を受診してください。
歯ぐきが痩せたからといって、将来的に必ずしも歯が抜けるわけではありませんのでご安心ください。ただし早めの受診が重要かと思います。
Q2.超音波歯ブラシは、普通の歯ブラシで磨くより虫歯や歯周病予防に効果的ですか?
A.通常の手磨きより効果的であると言えます。
超音波歯ブラシは歯ブラシから超音波を発することで歯垢をゆるめ、落としやすくするものです。ですから、手磨きと同じように自分で歯ブラシを動かし、歯垢を落とさないといけません。歯ブラシの当るところをきちんと理解して使用しましょう。通常の歯ブラシよりも大きく、取り回しが難しいのできちんと歯垢のついているところにあてるのは普通の歯ブラシでしっかり落とせるようにしてからのほうがよいかもしれません。超音波ブラシを使っているからといって虫歯や歯周病にならないということはありません。肝心なのは正しいブラッシングです。お近くの歯科医院で定期的にブラッシング指導を受けて、ご自身の磨き方で正しく汚れが取れているかをチェック
Q3.子供の頃に差し歯にしました。何年か経ったら取り替えが必要だったりしますか?
A. きちんとした治療を受けて、被せたものに問題が無ければ長期間ともつものも少なくありません。
習癖やかみ合わせ、仕事の姿勢や仕事内容などいろいろな要因が重なって、慢性的な肩こりや片頭痛を起こすことがあります。歯並びが悪いからというのも一因ですが、おそらくかみ合わせの問題かと思います。睡眠中の歯ぎしりや食いしばりが慢性的な肩こりの原因となることが多いようです。また睡眠時の体勢や仕事の姿勢が肩こりから頭痛や歯痛、関節痛につながっていきます。特にパソコンや長時間同じ姿勢をとる仕事はリスクがあります。治療は、片頭痛は脳神経内科へ、かみ合わせの治療は歯科医院へ行くとよいでしょう。もちろんかみ合わせを治すのに歯並びを治す矯正を行う場合もありますし、歯ぎしりや食いしばりに対してはマウスピースなどを入れて治療をしていきます。
また、習慣的な姿勢に気をつけることも大事でしょう。
教えて!歯医者さんのあれこれ 8号
Q1.忙しくて毎週歯医者に通えません。1週間に1回通わないとダメ?
A.痛みがある場合や、かぶせ物などの型を取っている場合はダメ。間隔をあけてもいい場合もあります。
歯科治療というのは1週間に1回というのが一般的です。一度に複数の歯を治療すると痛みが出た場合に原因を特定しにくいことがあります。ですから、一週間に1回、一回に1本治療するのが通常の対応です。
ただ、急いで治療を終わらせたい場合や痛みがない場合は1週間に2回~3回の間隔で治療を受けることも可能です。逆に、歯周病治療や簡単な虫歯の処置なら、ある程度通院の間隔をあけることも可能かと思われます。
治療内容や方針によって2週間以上あけてもいいものや、毎週通った方がいいものもあります。現在のかかりつけの歯科医師に相談することをお勧めします。
Q2.親知らずが生えてきたのですが、抜いた方がいいですか?
A.何回も腫れたりするようであれば抜歯をお勧めします。まっすぐ生えていれば将来役に立つかも?
親知らずは一番前の歯から数えて8番目の歯として最後に生えてきます。現代人はあごが小さくなったため、斜めや横に生えたり、埋まったままの場合が多いです。前の歯を圧迫して歯並びを乱したり、ひどい虫歯になっていたり、頻繁に腫れるようであれば抜歯をした方がいいでしょう。また、変な方向に生えている場合もかみ合わせの役に立たないので抜歯をお勧めします。
比較的まっすぐに生えている親知らずは将来奥歯が抜歯適応になった場合、抜いた場所へ歯を移植することができますので、しっかりお手入れをして残していきましょう。抜歯や移植に関してはかかりつけの歯科医師にご相談ください。
Q3.最近よく聞く「インプラント」治療って何?痛くないの?費用は?
A.インプラントとはチタンで出来た人工の歯根を顎の骨に植え込み、失った歯を取り戻す方法です。
インプラントとはチタンで出来た人工の歯根(ネジのようなもの)を顎の骨に植え込み、失った歯を取り戻す方法です。噛みごこちも、見た目も天然の歯により近い状態で回復することができます。
最大の長所は、まわりの歯に負担を与えずに歯を作ることが出来ることです。欠点は、簡単な外科手術を行わなければならないことと、自由診療であることです。痛みに関しては、術中は麻酔を行いますので痛みはありません。術後の腫れや痛みは通常の抜歯と変わらないです。費用は自由診療のため医院によって異なり、10万〜50万円まで様々です。平均的には約30万円程度であると思われます。
教えて!歯医者さんのあれこれ 9号
Q1.ホワイトニングってどれくらい白くなるんですか? 費用は?
A.個人差があり、ご自身の歯本来の白さ以上にはなりません。費用は自由診療で、方法によって異なります。
治療としては歯の表面にホワイトニング剤を塗布し、反応させエナメル質に入り込んだ着色物質を浮き上がらせて分解し、歯本来の色をより白く明るくする方法です。歯の表面が溶けたり、虫歯になりやすくなることはありません。また、かぶせ物や詰め物は白くなりません。
歯科医院で行うオフィスホワイトニングとご自宅で行うホームホワイトニングがあります。日焼けのようなもので白さには個人差があります。
費用についてはオフィスが約2万〜7万円程度、ホームが約1万7千〜4万円程度です。それぞれの特徴については歯科医師にご相談ください。
Q2.虫歯が無いのに歯が沁みるのは歯周病?
A.歯周病の可能性や、知覚過敏の可能性があります。
虫歯がないのに歯がしみる原因には歯周病や、歯にひびが入っている場合や、知覚過敏などの可能性があります。歯周病が進むと歯茎が下がり歯根が露出し、歯がしみます。また、歯の表面に小さなひびが入っているとしみることがあります。知覚過敏は特に原因がなくしみることを言います。まず一度かかりつけの歯科医院で診察やレントゲン等の検査を受けることをおすすめします。
Q3歯医者さんは痛いイメージがあるけど…。痛くない治療法ってある?
A.現在の歯科医療なら以前と比べて痛みはかなり少ないです。痛くない治療もありますよ。
痛いイメージがあるのは子供の頃に痛い思いをしたのかもしれませんね。
現在の歯科医療で使用する器具、および薬剤は以前のものと比べて格段に進化しています。例をあげると、表面麻酔剤(麻酔を打つ前に刺入の痛みを和らげるもの)を使用し、麻酔の針も髪の毛のように細いもので、電動の麻酔器を使って麻酔をしていきます。全く痛みがないとは言い切れませんが、ほぼ無痛の治療も可能かと思います。また、現在では歯をほとんど削らない治療(一部保険外治療含む)やレーザーによる治療なども痛みがない治療になるのではないかと思います。お近くの歯科医院でご相談ください。
教えて!歯医者さんのあれこれ 10号
Q1.口臭が気になるのですが。
A.口臭の約80%は、虫歯や歯周病など口の中に原因があります。
口臭の約80%は、虫歯や歯周病、もしくは根の病気、腫瘍など口の中の問題によるもの。胃腸の問題や食事によるもの(餃子など)は約20%に過ぎません。口臭が気になる方は、まず歯科治療を行った方がいいでしょう。
また、鏡でご自分の口の中を診て舌の表面が白もしくは黄色の場合は要注意です。舌の表面に付いている汚れ(舌苔)は口臭の原因となります。歯周病は原因菌が発生するガスが悪臭のもととなります。
歯や歯ぐきの問題だけではなく、他にも、唾液の量が原因になる場合もあります。唾液には殺菌作用や洗浄作用があるため、唾液の分泌量が減ると口の中の細菌が増え口臭がきつくなります。空腹時や起床時に口臭がするのはこのためです。
まずはお近くの歯科医院にてご相談ください。
Q2.歯の生え替わりの時期の子供は、どのようなことに注意したらよいですか?
A.未完成なこの時期は虫歯になりやすいので、フッ素などにより強化することをおすすめします。
乳歯がぬけて、永久歯が生える、この永久歯は一生使う歯ということです。
歯が生え替わる時、重要なことは生まれたての歯(生え始めの歯)は未完成だということです。歯は未完成な状態で生えてきて、完全に生えるまでに唾液のカルシウムやリンと結合し歯の表面は完成します。この未完成な時期は歯の表面は非常に弱く、虫歯になりやすい時期です。歯が生え替わる時期はこの未完成な歯がたくさんある状況であり、この時が虫歯予防をするのに最適な時期なのです。未完成な歯にフッ素を応用することにより、歯の質を強化し、虫歯になりにくくします。また、生えかけの歯に対する予防充填(シーラント)も有効です。この時期に虫歯にならなければ、今後虫歯になる確率はぐっと下がります。ぜひ予防治療を受けにお近くの歯医者さんへ。
Q3.ホワイトニングをしたら半永久的ですか?
A.ホワイトニングの効果は約半年から1年ですが、白さを保つのは難しいことではありません。
そうだとうれしいのですが、そこまでうまくはいきません。ホワイトニングの効果は約半年から1年といわれています。効果が切れたら、再度同じ期間やらなくてはいけないか、というとそうではありません。ホワイトニングを一度やった方なら、半年か1年に一回「タッチアップ」と呼ばれる軽いホワイトニングをすればずっとその白さを保てます。また、着色するような食物をとっていた場合は歯のクリーニングも並行して行っていく必要があると思います。1度ホワイトニングしてしまえば、白さを保つのはそんなに難しいことではありませんが、継続的な歯科医師の観察が必要です。
教えて!歯医者さんのあれこれ 11号
Q1.治療で神経をとることは良くないのですか?
A.よくないことではありませんが、むやみやたらにとるものでもありません。
歯は生きています。歯の神経の働きをあげると、痛みの感覚はもちろんですが、水分や栄養を歯の隅々までいきわたらせるということもしています。歯の神経を取ると、歯の表面に水分や栄養がなくなり、水の枯れた木のようにもろくなります。歯がだんだん黒ずんでくるようになり、また虫歯が進行しても痛みがないためわかりにくく、発見が遅れるなどの問題もあります。歯科治療では、神経をとった歯に土台(コア)を入れて補強し、また冠をかぶせることで壊れにくくします。歯の神経をとる行為は、虫歯が神経まで進行している場合や、歯の方向を変えたり、医学的に必要な場合もあります。歯の神経がある場合とない場合、統計学上は歯の持ち具合に差はありません。神経をとることはよくないことではありませんが、かかりつけの先生とよく相談して残せるのか、とらなくてはいけないのかを聞いてください。
Q2.幼児の虫歯進行を止める薬を塗ると黒くなってしまうといわれましたが、塗らないとダメですか?
A.嫌な場合はフッ素塗布や歯科医院での歯磨きなど虫歯進行抑制を積極的に。
幼児の虫歯進行を止める薬はサホライドと言います。成分はフッ化次アミン銀であり、簡単に言うとフッ素の強力なものです。成分に銀が入っているため歯が黒く染まります。歯が黒く染まるのが嫌な場合は頻繁にフッ素を塗ったり、歯科医院での歯磨きを積極的に受ければ進行の抑制にはなります。しかし、幼児の場合はなかなか口の中を見せてくれないので歯科医院でのフッ素塗布自体難しい場合もあります。根気良く歯科医院通いをして恐怖心を取り除く努力も必要かと思います。
Q3.喫煙者は歯周病になりやすいと聞きましたが本当ですか?
A.喫煙により毛細血管が収縮し歯ぐきの免疫力が下がり、歯周病につながります。
口の中が真っ赤なのはなぜでしょうか。それは口の中には血管がたくさんあるからです。通常歯ぐきにはものすごい量の毛細血管があり、その血管に白血球やリンパ球が歯ぐきが細菌に侵されないように常に巡回しています。ところが、喫煙をすると毛細血管が収縮し、歯ぐきを守っている白血球やリンパ球は通れなくなり、巡回できなくなります。そのせいで歯ぐきの免疫力が下がり、細菌の歯ぐきへの侵入を許すことになります。つまり歯周病への抵抗力が下がるというわけです。また、喫煙者は歯ぐきへニコチンが沈着することもあり歯ぐきの着色などもあるので禁煙をお勧めします。
教えて!歯医者さんのあれこれ 12号
Q1.虫歯になりましたが、銀歯を入れたくありません。他に方法は?
A.材料や治療法によって様々な方法があります。
健康な白い歯がステータスの時代。銀歯を入れたくないというのは皆さん同じ考えだと思います。虫歯の大きさによって治療法が変わります。
小さな虫歯の場合は白い詰め物(CR:コンポジットレジン)というものでほとんどの場合治療されますので安心です。
やや大きい虫歯は削って型を取って歯を入れる場合が多いです(インレー)。保険診療でも部分的な銀歯、もしくは白い歯が選択できます。ただ、強度の問題などもあり、白い歯が選択できない場合も。その場合は自由診療にはなりますが、強度が高く白い「ハイブリッドインレー」や「セラミックインレー」で治療ができます。
大部分の歯が虫歯になっている場合は全体を削って被せる治療になります(クラウン)。この場合、保険診療では銀歯になりますが、自由診療で「ハイブリッドクラウン」や「メタルボンドクラウン」など白い歯を選択することもできます。
保険外診療についてはお近くの医院に金額を問い合わせてください。
虫歯になりましたが、銀歯を入れたくありません。他に方法は?
Q2.朝の歯磨きは、起きてすぐと朝ご飯の後とどちらが効果的?
A.朝起きてすぐの歯磨きは非常に効果的。食後なら30分おいてから磨いた方がいいです。
どちらも効果的ですが、起きてすぐというのは、寝ている間に口の中の細菌が作り出した産物がたまっており、また睡眠中は唾液がほとんど出ないので汚れが流されていない状態です。よって朝起きてすぐの歯磨きは非常に効果的です。歯磨きが朝食後だと、寝てる間にたまった汚れをそのまま朝食と一緒に食べてしまうことになります。ぞっとしますね。食後は唾液もたくさん出ていますし、食べ物自体が汚れを少し落としてくれるので、30分くらいおいてから水で軽く口内をゆすぐか、歯磨き粉をつけずに軽く歯磨きをする程度でいいと思います。
また、夜はどちらかと言えば食後より就寝前の歯磨きが効果的です。先ほども言いましたが、睡眠中は唾液の量が減って菌が繁殖するため、就寝前の歯磨きは、1日のうちでも特にていねいに磨くことが大切です。
Q3.数年前に入れた差し歯が変色してきました。
このままにしておくとどうなりますか?
A.見た目が悪いですが、表面の変色だけなら特に問題ありません。
保険診療における差し歯であれば、歯の表面の白い部分は硬質レジンというプラスティックでできています。プラスティックであれば、時間とともに食物や飲料の着色物質の沈着と素材自体の劣化で変色してしまいます。変色しても元の歯に接している部分は金属のため歯に対する影響はほとんどありません。ただ、変色している部分が歯の場合は早めの受診が必要です。また、差し歯の変色を白くする場合は、差し歯のやり替えが必要です。
教えて!歯医者さんのあれこれ 13号
Q1歯並びが悪いのがずっと気になっています。大人になっても矯正は可能?
A.可能です。いくつになっても矯正はできます。
矯正は子供のものだけでなく、成人から高齢者までいくつになっても矯正は可能です。成人矯正の場合は子供の矯正と比べると、歯の移動にかかる時間が長くなり、また大人のほうが後戻りしやすい、抜歯をする可能性が高くなるといった欠点があります。
しかし、インプラントアンカーや様々な方法を使用することにより、治療期間は短くて済む場合も多いです(2年~4年程度)。矯正治療を受けたいが、あの針金のようなものが見えるのが嫌だという方も、現在では透明なマウスピースによる矯正や、歯の裏側に装置を付ける舌側矯正など見た目にはわからない方法もあります。
顎の骨に問題がある場合は歯の矯正だけでは対応できないケースもあります。また、全体を矯正する「全顎矯正」や一部のみ行う「部分矯正」などいろいろとバリエーションもあり、個人の状態に合わせて矯正ができます。詳しくはお近くの歯科医院にご相談ください。
Q2.いびき・歯ぎしり・睡眠時無呼吸症候群は歯科で診察?
A.これらはすべて歯科で診察します。もちろん保険も適応となっています。
いびきは鼻の状態が悪い場合と、肥満などによる舌の沈下が原因で起こります。鼻の問題はさておき、舌の沈下は睡眠時無呼吸症候群を引き起こします。舌が喉の奥に行くことにより、気道が狭くなり、いびきとして音が出て、一時的に呼吸が止まります。これが睡眠の質に影響することになります。
歯ぎしりについては、マウスピース(スプリント)による治療がメインとなります。原因はさまざまですが、肩こりや頭痛、顎のだるさ、歯がすり減る摩耗、冷たいものがしみる知覚過敏、歯の崩壊など様々な悪影響が。また、強い力がかかるために、歯周病や顎関節症が悪化する可能性も高くなります。
睡眠時無呼吸症候群は耳鼻科の診断のもと、マウスピースによる治療が必要とされた場合のみ歯科治療となります。睡眠時無呼吸症候群を疑う場合は、まず耳鼻科にご相談ください。
Q3.子どもは指しゃぶりをすると歯並びが悪くなる?何歳までに止めさせるべきですか?
A.はい、その通りです。目安として2歳半までに止めるといいです。
指しゃぶりやおしゃぶりの使用を続けると歯並びが悪くなります。上顎前突(出っ歯)や開咬(歯が閉じない)のような不正咬合になりやすいです。
ではいつごろまでに指しゃぶりをやめるといいかというと、2歳半までにやめるといいです。(早ければ早いほどよい)乳歯が生えそろう2歳半~3歳の時期に指しゃぶりの習慣やおしゃぶりの使用があると異常が残りやすいことが分かっていますので、少なくとも2歳半までにはやめたほうがいいと思われます。
歯並びのことで心配がおありなら、お近くの医院にご相談ください。
教えて!歯医者さんのあれこれ 14号
Q1母子感染を防ぐと子供が虫歯になりにくいそうですが?
A.赤ちゃんに接する人は、きちんと自身の虫歯ケアを。
虫歯は細菌による感染症なので、感染しなければ虫歯になりません。生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には虫歯の原因菌はおらず、歯が生え始めた1歳半〜2歳くらいの間に感染することが多いようです。虫歯菌は母親など身近な人からうつります。口移しで食べさせたり、箸やスプーンを共有したりすることでも感染します。また熱いものをフーフー冷ましたり、ほおずりした時も唾液が飛びやすいので感染することがあります。
感染を防ごうと殺菌したり、消毒することはあまり意味はありません。虫歯菌はありふれた菌でいつ感染してもおかしくありません。また、虫歯は予防が可能な病気です。感染することに神経を使うよりも、歯磨きの習慣をつけたり、キシリトールなど虫歯を予防できる食品を取ることにより、予防することのほうが大切だと思います。また、親や祖父母など赤ちゃんに接する人は、自身の虫歯をきちんと治しておいたほうがいいでしょう。
Q2透明で目立たない「マウスピース矯正」ってどんなもの?
A.目立たない、取り外しが可能など利点もありますが、自己管理が重要となります。
一般的に、厚さ約1mmの透明なマウスピースを使い、1〜2週間程度で新たなマウスピースに交換していきます。少しずつ形の違う装置に換えていくことで、段階的に歯が動きます。
ワイヤーを使う矯正とは違い、取り外しができることが最大の利点ですが、使用するマウスピースは一日約15時間以上は使用しないと効果が出ないため、患者さん自身の管理が重要となってきます。飲食時以外は装着してもらうというのが原則です。ワイヤー矯正と比べて利点は、見た目が気にならない、取り外しが可能、お口の中の粘膜を傷つけない、3割ほど短期間で終わる、毎月のワイヤー交換などがいらない、自分の好きなときに装着することができる、ワイヤーのような交換時の痛みがすくないというようなことがあります。
詳しくはお近くの歯科医院にてお問い合わせください。
Q3歯石を取ると歯に隙間が出来たように感じます。歯も削られてるの?
A.歯が削られることはありません。歯肉炎や歯周病予防のためにも歯石取りを。
歯石は磨き残しのプラークに唾液のカルシウムが反応して石のようになり、歯と歯の間を埋めてしまいます。歯石を取ると歯に隙間ができたように感じるのはそのせいです。
歯石は磨き残しの多い方や、歯並びが悪い方などが付きやすいと言えるでしょう。長期間歯についていると歯肉炎や歯周病を発症し、歯ぐきが下がったり、歯の周囲の骨が溶けてしまいます。歯石を取る機械や道具で歯は削れることはほとんどありません。安心して治療を受けてください。歯石は磨き方や歯並びなどによりますが、通常は半年に1回程度で良いと思われます。患者さんの状態によって3カ月に1回、4カ月に1回と変わってきますので歯科医師に相談するとよいでしょう。
教えて!歯医者さんのあれこれ 15号
Q1最近、口の中がネバネバした感じがするのですが…。
A.口腔乾燥症(ドライマウス)かもしれません。歯周病や虫歯が原因の可能性もあります。
唾液は、加齢とともに減少します。また全身的な疾患でも唾液の分泌が減ることがあります。このように、ドライアイと同様にドライマウスがあります。若い女性に多く、水分補給を頻繁にし過ぎて唾液の量が減ることで起きてきます。唾液の分泌量は歯科医院でも計測できますのでご相談ください。また、未処置の虫歯や歯周病などでお口の中の細菌の量が増えるとネバネバした感じがするようです。このような感覚があるのであれば、一度歯科医院で検診を受けることをお勧めします。
口腔乾燥の原因は様々で、全身的、歯科的、また心理的要因もあります。
全身的な疾患で口腔乾燥症が起きている可能性がある場合はかかりつけの医院でご相談いただき、お近くの歯科医院もしくは口腔外科を受診してください。
Q2『妊娠すると歯がぼろぼろになる』と聞きました。妊娠初期に歯の治療をしてもいい?
A.根拠のないうわさですが、歯が悪くなりやすいのは事実です。
妊娠初期の歯科治療は問題ありません。レントゲン検査には注意が必要ですが、通常の歯科治療であれば麻酔等も含め問題なく受けることができます。妊娠中はつわりなどで体調がすぐれず、口の中に歯ブラシを入れただけで気分が悪くなる方もいますので歯の手入れが行き届かなくなり、このことから歯が悪くなる、と考えられているのではないでしょうか。むしろ虫歯のある方は、産まれてくる赤ちゃんに歯の病気を移す可能性も高まりますし、お母さんの産後の生活をスムーズにするためにも、妊娠中に治療を済ませておくほうがいいでしょう。妊娠中ということは歯科医師にも申告し、もし不安があれば、かかりつけの産科にもご相談ください。
Q3子供は何歳から歯磨き粉を使わせたらいいですか?
歯磨き粉はうがいができるようになる年齢から。
歯磨き粉には虫歯を予防するフッ素が入っているので、子供が嫌がらなければ使用したほうが望ましいと思われます。フッ素入りの歯磨き粉を毎日使うことで、フッ素塗布と同様の効果が得られるという報告もあります。
ただし、歯磨き粉には研磨剤や発泡剤、香料などの添加物も含まれています。研磨剤は腸粘膜を刺激し、炎症を起こすこともあるので注意が必要です。また、小さいうちはリビングで親が子供を寝かせて磨くことが多いので、歯磨き粉はうがいができるようになってからでいいでしょう。
教えて!歯医者さんのあれこれ 16号
Q1小学1年生ですが、まだ歯が生え替わる様子が全くありません。大丈夫?
A.成長には個人差がありますので心配いりません。
永久歯が生まれつき少ない場合もあります。その場合は乳歯が生えかわらないので、乳歯をずっと使っていくことになります。永久歯が先天欠如しやすい場所は下の前歯、4番目の歯(小臼歯)です。小学1年生ということですから、6歳臼歯と下の前歯が生えてくる頃です。女の子の方が成長が早く、これより早い場合が多いようです。
歯の生えかわり時期の平均的な基準は以前よりも遅くなってきているのが現状です。これは現代の子供が固いものをあまり食べなくなって、顎や歯の成長が遅くなっていることが原因だと言われています。実際、歯の発育を促すためにスルメや煎餅を食べさせたり、ゴムチューブなどを咬ませるような治療もあるようです。
生えかわるのが遅いほうが虫歯になる可能性が低くなるため、良い点もあるとは思います。1~2年程度の誤差は心配しなくても良いかと思いますが、先天欠如などの場合もありますので、お近くの歯科医院で検査を行ってはいかがでしょうか。
Q2けんびきになると歯茎が腫れるのは何で?
A.けんびき、つまり体調が悪くなると全身の免疫力が低下し、口の中の菌が優勢になり歯ぐきが腫れます。
口の中は真っ赤です。これは血管が豊富なのと血液が多いため赤く見えます。血液の中には白血球やリンパ球などの免疫にかかわる血球がいます。また口の中は4000億~1兆ほどの菌がおり(直腸や肛門と同量)、菌が常に増殖しているような環境です。口の中は常に菌と体の免疫が戦っている最前線ということになります。
歯周病や歯周組織炎などで、もともと口の中に病巣がある場合は、その部分の細菌が免疫の低下により増殖し、また免疫の低下により白血球などが菌を抑えることができないため歯ぐきが腫れます。また、病巣が無くても、親知らずが斜めに生えていたり、汚れがたまっているようなところは腫れやすいですが、体調が戻るにつれて改善することがほとんどです。
つまりはお口の中に病巣や汚れのついているようなところが無ければ腫れることも少ないのです。お近くの歯科医院でお口の手入れをしていきましょう。
Q3歯並びが悪すぎると慢性的に肩こり・片頭痛を起こすの?
A. 歯並びだけの問題ではありませんが、いろいろな原因が重なって起きることがあります。
習癖やかみ合わせ、仕事の姿勢や仕事内容などいろいろな要因が重なって、慢性的な肩こりや片頭痛を起こすことがあります。歯並びが悪いからというのも一因ですが、おそらくかみ合わせの問題かと思います。睡眠中の歯ぎしりや食いしばりが慢性的な肩こりの原因となることが多いようです。また睡眠時の体勢や仕事の姿勢が肩こりから頭痛や歯痛、関節痛につながっていきます。特にパソコンや長時間同じ姿勢をとる仕事はリスクがあります。治療は、片頭痛は脳神経内科へ、かみ合わせの治療は歯科医院へ行くとよいでしょう。もちろんかみ合わせを治すのに歯並びを治す矯正を行う場合もありますし、歯ぎしりや食いしばりに対してはマウスピースなどを入れて治療をしていきます。
また、習慣的な姿勢に気をつけることも大事でしょう。

